この内容は私自身(安達一二三)の「非結核性抗酸菌症」が漢方免疫療法で完治した症例です。参考にされればと思い掲載することにしました。
2010年の正月休みの沖縄旅行の2日目の朝に突然大量喀血し、救急車で沖縄中央病院に搬送されました。「肺がん」を覚悟しましたがCT検査を受け「非結核性抗酸菌症」の可能性があるとの説明を受けました。旅行は中止して帰り、一宮西病院で胸部CT検査や気管支鏡検査などをし、右肺上葉肺胞部に直径40mm大の影があり、組織検査や培養検査など結果、非結核性抗酸菌であるアビウムが見つかり、肺の影がアビウム感染による病変なのかそれ以外(腫瘍など)なのかは不明まま、結核性抗酸菌症であっても確実な治療法がないため、担当医と相談の上で漢方薬など安達漢方薬局の治療だけで経過を観察することになりました。漢方薬の治療のポイントは喀血に対する漢方薬と免疫力を強化すものにしました。
約7週間後の2月23日に3回目のCT検査をしたところ、右上肺胞部にある直径40mm大の影が10mmほどに縮小していました。その後4月20日に4回目のCT検査をしました。今回は前回の画像とほとんど変化はありませんでしたが、想像以上に早い縮小改善から癌の可能性は少ないであろうとの医師の話でした。喀血は速く収まったため、免疫・体力の強化を重点に漢方療法を継続しました。
10月5日に肺の5回目のCT検査を実施し、肺の病変はほぼ収まっているとのことでした。10月11日には東京で3時間の講演できました。やはり、まだ体力が低下しているようで、2日間ほど疲れが残りました。10月20日からは毎日ウオーキングを始めました。時には30分ほど続けても大丈夫になりました。11月は3日に大阪で3時間の講演、21日に京都で漢方療法推進会の全国大会と大事な行事が待っています。そのためにも、毎日コツコツと体力づくりです。
11月3日の大阪での講演、11月21日の京都での漢方療法推進会全国大会も終わりました。 特にウエスティン都ホテル京都での全国大会は、2日前に体調を少し崩し心配でしたが、300人以上の参加があり、本部役員やクラシエ薬品の皆様の大変な気遣いやご協力で自分の出番も無事行え、良い大会になり感謝しています。
時の過ぎるのは速く、今年も残すところ10日を切りました。ウオーキングはほとんど毎日続けていますが、やはり足腰はまだ弱っているようで、2時間もショッピングで歩いていると疲れます。しかし、ここで負けないようにと自分に言い聞かせ、漢方薬の服用だけでなくゴルフも再開できる体をめざして体力づくりを頑張っています。
2011年の2月からは、体力を強化し、アクティブな生活をするため、スポーツジムに通い、専属のトレーナーの指導をうけながら、週に約3回ストレッチやトレーニングで約2時間汗をかいています。
2011年3月11日に発生しました「大震災」につきましては、震災の皆様とそのご家族の方々にこころよりお見舞い申し上げます。また、その支援、復旧のために活動している自衛隊、あるいは機動隊、消防隊、医師、地方自治体の職員、多くのボランティアの皆様に対して、敬意を表したいと思います。
あってはならない原発の事故は現在も進行中で、長期にわたる日本の国難になってしまいましたが、世界的な協力・協調のもと最善の対策・対応を願っています。誠心誠意、何事にも負けず、前向きの働きに徹するならば、日本の未来はあると私は感じます。
また、「この大震災を克服する過程」を、いまやあらゆる意味で脆弱になりはてた日本人と日本国の、新しい立て直しにつなげなければならないとも思っています。
私の体のことなど、震災にあわれた人々の心身の傷に比べたら軽いもの、今まで以上に前向きに取り組んでいこうと思っています。 実は私の誕生日も3月11日です。
2月から始めたスポーツジムや自宅でのトレーニングは4ヶ月間が過ぎました。徐々に筋力が回復してきたのが実感できるようになりました。
8月30日の6回目のCT検査にて、肺はほぼ完治している様子とのこと。体力回復と筋力強化のトレーニングも8ヶ月が過ぎ、9月の末にはゴルフの練習も再開しました。
2012年2月に7回目の肺のCT検査を受け、今回も異常なく、状況はとても安定しているため放射線量も考慮し今後は年に1回の定期検査だけをすることになりました。漢方薬の服用と体力作りは継続しています。次回の検査は2013年の2月です。
2013年2月、8回目の肺のCT検査をし、結核性抗酸菌症は完治していて、今後は検査の必要もないといわれました。発症から完治まで約3年を要しましたが、自分の経験を同じ疾患の治療に役立てたらと思っています。
その後当薬局で 、この「非結核性抗酸菌症」を漢方免疫療法で完治された方が増えています。 完治までの期間の目安は2〜3年です。
非結核性抗酸菌症は増加しています。非結核性抗酸菌は水や土壌など自然界に存在しており、それが感染し・発病に至るということは、体・免疫力が弱っていることが考えられますので、むしろ体力を増強させるような生活が望まれます。
治療に関しては、非結核性抗酸菌に有効な薬がないために結核に準じた治療が行われます。最も一般的なのはクラリスロマイシン、リファンピシン、エタンブトール、ストレプトマイシンの4剤を同時に使用する方法です。しかし、この方法による症状、X線像、排菌の改善率はよくても50%以下にすぎません。治療後、再発する例などもあり、全体的な有効例は30%以下といわれています。副作用の出現率も多いといわれています。薬は結核の時よりはるかに長期間服用する必要があります。したがって、積極的に治療を行うという医師と、消極的な医師がいます。ただし、空洞のある例、排菌量の多い例、若年発症例、広範な病変例など、その人の人生に影響を与えると予測される場合には、積極的に治療の選択をすすめます。
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